今週の日経平均株価分析(10月18日~10月22日)
こんにちは、ヤマちゃんです!
皆さんお忘れ?の中国恒大集団の利払いに関して新しいニュースが入ってきています。
土壇場でデフォルト回避とのニュースですが、相場は都合の良いときに都合の良いニュースが出て上げ下げするものなので、ファンダメンタルに踊らされることなく淡々とチャートと向き合ってトレードすることを心掛けていきましょう!
特に来週は衆議院選挙を目前に控えているということもあり、様々な思惑で上下に動く可能性もあるので目先の上げ下げに翻弄されることのないよう予めシナリオを複数想定しておくことが必要です。
それでは今週の日経平均株価を振り返っていきます。
週足
「陰陽の包み線」を形成し上昇が期待された先週末でありましたが、今週は上昇の勢いが継続せず、週足としては上下に髭を形成するコマ足の陰線となり方向感に乏しい一週間となりました。
移動平均線は13週線が26週線を再び上抜けてきましたが、26週線が下向きであるため本物のゴールデンクロスと言えるかは疑わしい状況です。
今週、大幅な上昇が見られなかったことから現時点では2018年のパターンを想定しています。
2018年は週足の移動平均線が収束するまで保ち合っていることから、52週線が13週線および26週線に近付くまで現在の株価の水準で持ち合う展開も想定しておく必要がありそうです。
現時点では下値約27,000円~上値約30,700円のBOX相場という想定になります。
日足
今週は10/6安値から10日目で下向きの25日線に到達し、水曜日に25日線を上抜けるものの上値が重く、結果的に「グランビル売②」を形成する動きとなった一週間でした。
水曜日は6/15高値および9/14高値→9/27高値を結んだ上値抵抗線が重なるポイント、先週の分析で記載した個人投資家の信用買いが溜まっている29,500円の水準で上値を抑えられており、分かりやすい売り(買いポジションの手仕舞い、新規売り)の場面であったと考えます。
「グランビル売②」を形成して下落するものの、下値は10/14→10/15の窓が意識され、実体ベースで窓を埋めなかったことから下値の堅さも感じる状況となっています。
移動平均線は25日線が下を向いているものの、ローソク足は75日線を下値のサポートとしており、金曜日は200日線より1円上で終えていることから200日線を死守したいという意思も感じられる動きとなっています。
週足同様に、各移動平均線が収束した後に動きが出る可能性を考えると28,800円付近が株価の動きの中心になる可能性もありそうです。
週前半の上昇で9/14高値→10/6安値の61.8%戻しを達成しました。
達成感で一旦利益確定の売りが出やすい水準でもありますが、セオリー通りであれば再び9/14高値を目指す動きが考えられる反発の水準となっています。
金曜日で押しが終了したとは言い切れませんが、金曜日は10/6安値→10/20高値の38.2%押しの水準で止まっており、上述の61.8%戻しと合わせて考えるとやはり9/14高値を目指す可能性がありそうです。
日柄を見てみると水曜日の高値は10/6安値から「11日目」であり、値幅は十分でも日柄としてはすっきりしない印象があります。
仮に「17日」の日柄が高値として意識されるのであれば10/6安値から17日目は10/28となります。
衆議院選挙投開票前の営業日の金曜日は10/29で10/6安値から「18日目」となるため、来週の木曜日、金曜日で高値を付けるもしくは今週の高値と並ぶような展開があるのであれば日柄としてすっきりしそうです。
金曜日で調整が終了したと言い切ることはできませんが、金曜日の安値が一旦のそこだと仮定して、来週の相場で10/20高値を上抜けた場合の上値の目途をあらかじめ計算しておきます。
10/6安値(27,293円)→10/20高値(29,489円)→10/22安値(28,546円)とした場合の
N値=30,742円
E値=31,685円
V値=30,432円
となり、2/16高値や9/14高値の水準が意識されそうです。
ボリンジャーバンドは+1σに到達することなく下落に転じており、上昇の強さを感じない動きとなっています。
一方で、先週まで拡大の動きをしていた-3σ、-2σが上向きに転じ各バンドが収束に向かう動きになりつつあります。
バンドが一旦収束→再びバンドが拡大して大きなトレンドを形成する、というのがボリンジャーバンドにおける現在の想定となるため、バンドの収束する過程では-2σ~+2σの間で株価が動くということを念頭に立ち回る必要があります。
今週の売買ポイントを振り返ると
・下向きの25日線に到達した火曜日の大引け:「売る動作」
・6/15高値に並ぶ、9/14高値→9/27高値を結んだ上値抵抗線に到達、フィボナッチ61.8%戻しを達成、信用買いが溜まっている29,500円の水準に近付いた水曜日:「売る動作」
・10/14→10/15の窓に近付き200日線にタッチした木曜日の大引け:「買う動作」
・75日線および10/14→10/15の窓の下限に近付いた金曜日の寄り付き:「買う動作」
・下向きの25日線に到達し上髭を形成した金曜日の大引け:「売る動作」
を行う場面だったと考えます。
過去チャートの類似点
下向きの25日線到達後も上昇が継続しなかったことから、現在は2014年パターンではなく2018年パターンを想定しています。
2018年は25日線到達後の3営業日は25日線付近で保ち合い「2日目は陰線」「3日目は陽線」を形成しています。
その後4日目に大幅にギャップダウンし、前回安値を目指す動きとなっていることが分かります。
現在のチャートを見てみると25日線到達後に「2日目は陰線」「3日目は陽線」を形成し、2018年と類似する動きとなっています。
仮に週明け月曜日にギャップダウンして始まるのであれば再び27,000円を試す動きとなる可能性を頭の片隅に入れておく必要があります。
ボリンジャーバンドの-3σ、-2σの動きも類似しており、2018年は25日線に到達する過程で拡大の動きをしていた-3σ、-2σが上向きに転じています。
その後-1σで下げ止まり、+2σで反発しています。
現在のチャートに当てはめて考えると、一番の焦点は「月曜日にギャップダウンするか否か」でありますが、来週下落する場合には-1σ(約28,000円)までの下落は想定する必要があります。
TOPIX
TOPIXの反発は弱く、9/14高値→10/6安値の61.8%戻しを達成できていません。
ただし、10/14→10/15の窓はザラ場ベースでも埋めていないことから日経平均株価よりも下値の堅さを感じる形となっています。
来週上昇した場合は25日線を明確に超えて61.8%戻しの水準を目指すか否か、下落した場合は75日線や節目の1,980ポイントで下げ止まるか否かが焦点となります。
指標
25日騰落レシオは80を割れて売られすぎの水準に入っています。
騰落レシオで見た場合には「買い場」と判断することができます。
しかしながら、注意しなければならないのは「80割れが買い場にならない場合もある」ということです。
2020年のコロナショック相場では25日騰落レシオが80割れ→70割れ→60割れと下落に歯止めがかかりませんでした。
25日騰落レシオは一つの判断指標ではありますが、現在のチャートの節目と合わせて総合的に判断する必要があるため、騰落レシオが80割れの水準で下値の節目を割れた場合には更に一段安の展開があることも想定する必要があります。
金曜日に空売り比率は40台後半を記録しました。
40台後半を記録すると一端の下げ止まりが近い目安にはなるため、衆議院選挙前の来週の相場で一端の反発が期待できる可能性もあります。
しかしながら、空売り比率が40台を継続して記録する相場はやはり2018年と類似しているように感じます。
先週の投資主体別売買状況は海外が大幅に買い越し、個人が売り越しとなっています。
今週の動きで海外勢が買いの利益確定および売り仕込みをしているのかどうか、来週発表の投資主体別売買状況に注目します。
来週の戦略
BOX相場がメインシナリオですが、戻り売りをメインシナリオとして考えています。
戻りの目途として水曜日の高値や9/28→9/29の窓が意識されるため節目到達後のローソク足の形に注目してポジションを建てていきたいと思います。
来週意識する上下の節目は以下の通りです。
上値:10/20高値(29,489円)、9/28→9/29の窓、上値抵抗線(9/14高値→9/27高値)、5日線、25日線、+1σ
下値:8/20安値(26,954円)、10/6安値(27,293円)、10/14→10/15の窓、75日線、100日線、200日線、-1σ、-2σ
意識する日柄
・10/6安値から17日目の10/28(10/29は衆議院選挙前の最終営業日)
上値目途(値幅計算)
・30,432円:0/20高値(29,489円)→10/22安値(28,546円)のV値
・30,742円:10/6安値(27,293円)→10/20高値(29,489円)→10/22安値(28,546円)のN値
・31,685円:10/6安値(27,293円)→10/20高値(29,489円)のE値
・32,538円:2018年10月高値(24,448円)→2020年3月安値(16,358円)のV値
・32,300円:1989年最高値→2008年安値のフィボナッチ78.6%戻し
・34,474円:2021年2月高値(30,714円)→2021年8月安値(26,954円)のV値
・34,720円:2020年10安値(22,948円)→2021年2月高値(30,714円)→2021年8月安値(26,954円)のN値
下値目途(値幅計算)
・25,946円:2020年10月安値(22,948円)→2021年9月高値(30,795円)61.8%押し
・25,280円:2020年3月安値(16,358円)→2021年9月高値(30,795円)の38.2%押し
・23,576円:2020年3月安値(16,358円)→2021年9月高値(30,795円)50%押し
・23,113円:8/20安値(26,954円)→9/14高値(30,795円)のE値
・21,873円:2020年3月安値(16,358円)→2021年9月高値(30,795円)61.8%押し