今週の日経平均株価分析(2月1日~5日)
こんにちは、ヤマちゃんです!
今週はアメリカの追加経済対策成立期待や米経済指標の改善で米国株が上昇したことを背景に日経平均株価も上昇しました。
そして先ほど(20時過ぎ)アメリカで200兆円の経済対策案が可決されたと報道がありました。
経済対策案の可決で材料出尽くしとなるのか?株価の上昇に更なる拍車をかけるのか?現時点では答えが見えていませんが、来週以降の株価の動きを追って答えを確認していこうと思います。
それでは、今週の日経平均株価を振り返っていきます。
週足
今週は先週の下落から一転、陽の丸坊主に近い大陽線を形成して下落分を全て取り戻す「行って来い」の一週間となりました。
ローソク足は「陰陽の包み線」を形成し、再度上昇を期待させる組み合わせとなっています。
しかしながら、高値圏での「陰陽の包み線」は「最後の抱き線」である可能性もあり、前者であれば「買いサイン」後者であれば「売りサイン」と考え方が正反対になります。
来週以降、週足として高値更新をする陽線形成となるか、高値を更新せずにローソク足の実体の中で収まる、もしくは陰線形成となるのかをしっかりと見極める必要があります。
上昇過程における高値圏で「陰陽の包み線」もしくは「最後の抱き線」を形成した場面として2000年1月、2015年4月、2017年2月の動きが参考になるかもしれません。
2000年は翌週にコマ足陰線を形成しましたが、上昇を継続しています。
2015年、2017年は翌週に大きめの陰線を形成して保ち合いが継続しています。
先週、今週のローソク足の組み合わせが「買いサイン」と「売りサイン」どちらになる可能性が高いかは、来週のローソク足が陰線を形成した場合、陰線の大きさが一つの判断材料になりそうです。
陽線を形成して高値を更新するのであれば素直に「買いサイン」として判断していきたいと思います。
日足
先週の分析に記載したように、今週月曜日は金曜日の安値を窓を空けて割らずに寄り付いたことから「続落」の可能性よりも「BOX」の可能性が高くなり、「買い」を入れる場面となりました。
週末にかけて直近高値に近付いてきたことからも、結果的に27,600円~28,900円のBOX相場が形成されていると判断できそうです。
月曜日の寄り付きから株価は上昇に転じる展開となりましたが、15分足で今週の動きを見ると、過去の支持や抵抗を1つ1つ丁寧に確認している様子が伺えます。直近高値付近に近付いた金曜日は「売る動作」が必要な場面であったと考えます。
ボリンジャーバンドを見ると金曜日の引けにかけて+1σを回復し、-2σ~+2σまで全てのバンドが上向きに転じています。
+1σをサポートとしたバンドウォークが再開した可能性もあるため、来週以降は+1σを絡めた株価の動きにまずは注意する必要がありそうです。
過去チャートの類似点
今週特に印象的だったのは5日線と25日線の動きです。5日線と25日線がデッドクロスしかけたものの、25日線との接触を避けるように再度上昇に転じました。
同じ様な5日線と25日線の動きが見られた場面としては、2017年11月以降の保ち合い、2019年11月以降の保ち合いが参考になるかもしれません。
2019年11月の場面では直近高値から1ヶ月程度、25日線を押し目とした下値切り上げ型の三角保ち合いを形成した後に上抜けし、2ヶ月程度のBOX相場を経て最終的に暴落しました。
2017年11月の場面でも直近高値から25日線を押し目とした2ヶ月程度の下値切り上げ型の三角保ち合いを形成した後に上抜けし、再度高値圏での保ち合いの後に暴落しました。
また、2019年、2017年共に三角保ち合いの最中は直近高値およびボリンジャーバンドの+2σが上値抵抗となっている傾向が見られます。
来週以降の株価の動きで1/14高値である28,979円を明確に上抜けない限りは、直近高値および+2σが上値の目途として意識される可能性が考えられます。
その他に2015年4月の場面では右肩上がりの平行チャネルが引ける緩やかな上昇トレンドが継続しました。
緩やかな上昇トレンドが継続する場合は概ね-1σ~+2σの間で株価が動くことを想定し、25日線や-1σが押し目買いのポイントとなります。
直近高値を上抜けすることができない場合は、2020年のコロナショックや2015年のチャイナショック直前のBOX相場が形成されている可能性もあると考えることができそうです。
いずれにせよ直近高値を明確に上抜けられない限りはBOXを形成する可能性が高いため、1/14高値から2ヶ月~3ヶ月程のBOX相場に入ることも想定しておきます。
また、今回参考にしたチャートでは保ち合いの後に暴落に転じていることから、今回も保ち合いの後に暴落に転じる可能性が無きにしも非ずであることをシナリオの1つとして想定し、今のうちから建玉を整理しておいても良さそうです。
TOPIX
日経平均株価と異なる動きをしたTOPIXは直近高値を終値ベースで上抜きました。
窓の下限を埋めることなく月曜日に寄り付いたことから「下に行きたくない」という意思が感じられる株価の動きとなっています。
直近高値を上抜いたことで2018年1月高値の1,911ポイントが視野に入ってきました。
日経平均株価よりも強い動きをしていたことから、個別株の強さが伺える1週間でした。
指標
25日騰落レシオは過熱感を示す120に近付いてきました。TOPIXが2018年1月高値を目指して上昇すると同時に騰落レシオが120に達するというシナリオが今後は想定できそうです。
先週記載した空売り比率の傾向は2019年のパターンが該当する形となりました。今週の上昇理由としては空売りの買戻しも影響していると考えられそうです。
先週の投資主体別売買状況は2週続けて海外勢が売り越し、個人が買い越しという構図になりました。海外勢が徐々に利益確定を進めているのか気になるところなので、来週発表される2月第1週の投資主体別売買状況での海外勢の動向を確認していきます。
一方で個人(信用)は強気で4週連続買い越しています。個人(現金)も含めて少しでも調整したら「買い」というスタンスが見て取れます。
来週の戦略
今週の株価が続落しなかったことから、現在の株価の位置が2018年1月に類似しているというシナリオは一旦なくなりました。
その上でボリンジャーバンドのバンドウォークが再開して直近高値を更新していくか否かを最初に確認していきます。
直近高値を明確に上抜けできなければ27,600円~29,000円のBOX相場が継続しているという前提で立ち回ります。
また2019年、2017年の様に25日線を押し目とした下値切り上げ型の三角保ち合いを形成しているシナリオもあるため、25日線まで押した場合には「買い場」になる可能性があることも想定しておきます。
現状は上昇トレンドが継続中であるため先週同様に「上向き対応のBOX」という形で来週は立ち回ろうと思います。
意識する日柄
・1/29安値から9日目の2/10
・1/6安値から26日目の2/12(SQ日)