今週の日経平均株価分析(2月22日~26日)
こんにちは、ヤマちゃんです!
今週は米長期金利が急上昇したことを背景に各国の株価が同時に下落する展開となりました。
同じく米長期金利の上昇を発端とした下落で記憶に新しい(忘れもしない!?笑)のが2018年10月です。
果たして歴史は繰り返されるのでしょうか?
2018年と現在の日経平均株価のチャートの類似点もこの後述べていきますが、米長期金利の上昇をきっかけとした下落が気になる今週です。
それでは、今週の日経平均株価を振り返っていきます。
月足
先月に引き続き2月の月足も長い上髭を形成し上値の重たさを感じるローソク足となっています。2月の中旬にかけては高値を更新する勢いが見られたものの、終値ベースでは1月高値を超えられずに高値圏で停滞している形となりました。
週足
長い上髭を形成した先週のローソク足の終値より高く寄り付いて始まるも、上昇の勢いは継続せず週足としては「陰の大引け坊主」となっています。
先週のローソク足と合わせると「陽陰の包み線」の組み合わせを形成しており、高値圏での下落警戒サインとなっています。
2018年、2020年の様に下落のパターンになるのか、先月末の様に反発するのか、来週の判断を誤らないようにしていきます。
日足
今週は前週末の下落から一旦反発して始まったものの、週末に向けて高値と安値を切り下げながら下落していく一週間となりました。
5分足で見ると高値安値の切り下げが綺麗に見て取れます。
上向きだった25日線が金曜日の陰線で横向きに転じつつあり、上昇からBOXに移行した可能性が色濃くなったと考えられる週末となっています。
水曜日の陰線は2/12から2/15にかけて空けた窓の上限手前で下げ止まっていることから「窓を埋めたくない=下げたくない」という意思が感じられたものの、金曜日に窓を埋める陰線を形成したと同時に2/15および2/22の安値(=ネックライン)を割り込んだことで「売る」動作が必要な場面だったと考えられます。
一方で金曜日の終値は25日線、2/16高値(30,714円)→2/19安値(29,847円)のE値:28,980円、1/14高値(28,979円)と意識される価格帯が重なり、下げ止まる可能性もあることから「買う」動作も必要だったと考えられます。
10/30を起点とした上昇は高値を上抜ける度に、調整時の押し目が前回高値付近となっている傾向が見られます。今回の調整も「買い場」となるのか、もしくは「下落の入り口」となるのかしっかりと見極める必要があります。
日柄で見ると金曜日は2/16の高値から8日目であり「9日」の日柄が意識されているのであれば、短期的な底打ちの可能性もあると十分に考えられます。
また、10/30、11/30、1/29と月末は大きめの陰線を形成し、翌月から上昇に転じる傾向が見られていることからも、来週の寄り付きおよび終値が金曜日の安値を割らなければ、再度上昇に転じる展開も十分に考えられそうです。
大きめの陰線で25日線とネックラインを同時に割れた後の傾向は1月最終週の分析にも記載しており、月曜日の寄り付きの位置によって反発か続落かの最初の判断をしていきます。
水曜日の陰線でボリンジャーバンドの+1σを割ったものの、翌日に+1σを回復して反発したことから「バンドウォーク」のシナリオが継続していましたが、金曜日の陰線で明確に+1σを割り込みバンドウォークのシナリオはなくなりました。
+2σ、+3σが下向き、+1σが横向きに転じていることから1/29から始まった短期的な上昇が一旦終了したことが各バンドの向きからも窺えます。
今後、BOX相場に移行するのであれば、+1σや+2σに上値を抑えられることが考えられるため、反発した際の上値の目途として各バンドにも注意を払う必要があります。
値幅の目途
ネックラインを割れたということで、下値の目途をフィボナッチおよびN値、E値、V値で探ってみます。
2/16高値(30,714円)→2/24安値(29,671円)→2/25戻り高値(30,213円)とした場合。
N値=29,170円:達成済み
E値=28,628円
V値=29,129円:達成済み
1/29安値→2/16高値の上昇幅で見た場合。
61.8%押し=28,808円で2/5から2/8にかけて空けた窓と重なってきます。
12/8安値→2/16高値の上昇幅で見た場合。
38.2%押し=29,038円:達成済み
50%押し=28,520円
61.8%押し=28,003円
10/30→2/16高値での上昇幅で見た場合。
23.6%押し=28,881円
38.2%押し=27,747円
50%押し=26,831円
61.8%押し=25,915円
金曜日の終値28,966円に対しては、28,800円~28,900円の節目が該当していることになりますが、来週以降も続落するのであれば28,500円付近が次なる値幅の目安として意識されそうです。
同様にして来週以降反発した際の上値の目途をフィボナッチで探ってみます。
2/16→2/26の下落幅で見た場合。
23.6%戻し=29,378円:2/8から2/12にかけて保ち合った水準
38.2%戻し=29,633円:2/12→2/15の窓と重なる
50%戻し=29,840円:2/19安値と重なる
61.8%戻し=30,046円
反発した際の上値の目途もこれまで保ち合った水準や窓が重なっており、意識されやすい可能性がありそうです。
過去チャートの類似点
10月以降の調整時と比較して、今回の下落では5日線が急角度で折り返しています。
同じように急角度で5日線が折り返して25日線まで株価が調整したパターンは2020年の6月、2018年の10月が参考になるかもしれません。
25日線到達後、翌日に安値を割らずに寄り付いて反発するのが2020年。
25日線到達後、翌日も続落して値幅を伴う下落をするのが2018年パターン。
どちらのパターンにもなり得ることを想定しておくと慌てずに対処できると考えますが、ファンダメンタルとチャート形状の双方が現在と類似している2018年10月が気になるところです。
TOPIX
TOPIXは明確に25日線を割っており、1月の高値および10月からの上昇のトレンドラインで下げ止まるかを確認していくことになります。
今週は日経平均株価以上に個別株が弱さを見せていたことが窺えます。
指標
25日騰落レシオは先週に引き続き心地良い水準である100前後に留まっています。
続落するのであれば80近くまで騰落レシオが下げる展開、反発するのであれば再び120を目指す展開の両方が考えられます。
調整した金曜日に空売り比率が上昇し、40台を記録しました。同じく40台を記録した先週金曜日は「買い場」となりましたが、同じ傾向が今週も当てはまるのかを来週以降確認していくことになります。
先週の投資主体別売買状況は海外勢、個人共に僅かに売り越しとなっています。
一方で個人(信用)は先月から強気に買い越しており、今週末の下落で苦しい状況になりつつあることも窺えます。
来週の戦略
BOX入りした可能性があるとみて立ち回ります。
BOXの際の上値と下値の目先の目途は上下の窓を意識したいと思います。
また、来週の寄り付きが金曜日のローソク足の実体の中で始まるのであれば一旦の「買い」を入れる場面として対処していきます。
続落して下の窓で下げ止まらない場合には先程記載した28,500円水準、1/29安値を意識して立ち回ろうと思います。
意識する日柄
・2/16高値から9日目の3/1
・1/14高値から33日目の3/3