今週の日経平均株価分析(5月17日~5月21日)
こんにちは、ヤマちゃんです!
東京証券取引所が「現物株」の取引時間拡大を検討すると発表しました。
後場の取引時間の延長や大型連休中の取引機会確保についても検討するとのことで、個人投資家(特にザラ場を見れないサラリーマン?)が今以上にマーケットに参入しやすい環境になってきそうです。
・取引時間の延長がチャートの形にどのように影響する?
・将来的には信用取引にも適用される?
・海外投資家はどのように捉える?
疑問に思うことが多々ありますが、その時々の環境、流れに柔軟に対応していくことがこの先も大切であるため、これからも自分にできることを1つずつ着実にこなしていきたいと思います。
それでは今週の日経平均株価を振り返っていきます。
週足
「陰陽の包み線」を形成して続落を警戒しなければならなかった先週末でしたが、今週は先週の安値を割り込むことなく、週足としては長い下髭を形成する「トンボ」となっており下落した時の買い圧力の強さを感じます。
先週のローソク足と合わせると「陰陽のはらみ線」を形成しており、一旦の下げ止まりを示唆する組み合わせとなっています。
しかしながら、移動平均線を見ると今週は26週線に上値を抑えられている形となっており、下値の固さと共に上値の重さも同時に感じる状況となっています。
2018年2月の下落後の反発時も、週足レベルで見ると26週線に上値を抑えられる形となっており、来週以降に上昇する場面があったとしても「下げ止まりからの転換」と決めつけるには注意が必要です。
日足
「陽陰のたすき線」を形成して上昇が期待される先週末でしたが、今週は株価が値幅を伴って上下に動く一週間となりました。
ローソク足の組み合わせとしては
金曜日~月曜日:「陽陰の被せ線」で売りサイン
月曜日~火曜日:「陰陽のたすき線」で買いサイン
火曜日~水曜日:「陽陽のはらみ線」で買いサイン
水曜日~木曜日:「陽陽の包み線」で買いサイン
となっており週前半はローソク足の組み合わせだけで判断すると逆を突かれてしまう難しい展開であったと考えます。
しかしながら、過去に上値抵抗、下値支持として意識されていた節目を俯瞰して見ると「月曜日の寄り付き」「火曜日の終値」「金曜日の終値」はこれまで下値支持として機能していた28,400円が抵抗として機能し綺麗に上値を抑えていることから、28,400円に近付く局面では「売る動作」が必要であったと考えられます。
来週以降、28,400円を上抜けた展開があった場合には安心感から「買う動作」をしたくなるかもしれません。
しかしながら上述の内容と同様に過去に上値抵抗、下値支持として意識されていた28,800円の節目および下向きの25日線が重なってきます。
上昇したとしても、これらの節目で上値を抑えられやすくなると想定できるため、28,400円の節目を上抜けた場合でも注意が必要だと考えられます。
ボリンジャーバンドを見ると金曜日は終値および実体ベースで-1σを回復してきており、下げ止まりを示唆する形となっています。
しかしながら、全てのバンドが下向きのままであるため、-1σの回復だけで下げ止まりを判断せず、-3σ~-1σが完全に上向くまでは下落に備えておいても良さそうです。
2018年1月の反発時には-1σを回復するも、-3σ~-1σが完全に上向きにならなかったため、-1σがサポートとして機能せずに再度下落する展開となっています。
現在のチャートでも-3σ~-1σが下向きのままであるとサポートとして機能しない可能性があるため、バンドの向きには注意を払う必要がありそうです。
過去チャートから見られる傾向
続落に警戒しつつも、今週は5/13の安値から反発する局面に入りました。
今回は5/13に一旦の底打ちをしたと仮定して、高値から3,000円級の下落をした際の反発の傾向を過去チャートから探ってみます。
2020年3月は底打ちから4日で25日線付近まで反発し、25日線に対して日柄調整する中で再度下落しました(グランビル売➂)。
下落幅に対して38.2%の戻り幅となっており半値戻しは未達成です。
2018年10月は底打ちから10日で25日線まで反発し、下向きの25日線を抵抗にして再度底値付近まで下落しました(グランビル売➁)。
下落幅に対して38.2%の戻り幅となっており半値戻しは未達成です。
2018年2月は底打ちから10日で25日線まで反発し、下向きの25日線を抵抗にして再度底値付近まで下落しました(グランビル売➁)。
下落幅に対して38.2%の戻り幅となっており半値戻しは未達成です。
2016年2月は底打ちから8日で25日線まで反発し、下向きの25日線を抵抗にして底値を割れる下落となりました(グランビル売➁)。
下落幅に対して38.2%の戻り幅となっており半値戻しは未達成です。
ただし、下落の起点から見ると61.8%戻しの直前で25日線が上値抵抗となり底値を割れたと考えることもできそうです。
2015年8月は底打ちから3日でネックラインまで反発し、高値および安値を切り下げる下落となりました。
下落幅に対して38.2%の戻り幅となっており半値戻しは未達成です。
これらのチャートから、
・底入れ後の反発の日数は短期で「4日前後」、25日線まで反発すると「9日前後」
・戻りの値幅は下落幅に対して38.2%~50%(短期目線で見ると61.8%の戻しもある)
・戻り高値を付けた後は底値付近まで再下落する場合が多い
という傾向が見られます。
現在のチャートに当てはめると、2/16高値→5/13安値の下落幅に対して、38.2%の戻しが未達成です。38.2%~50%の戻りがあるならば、来週は28,600円~29,000円までの戻りを試す展開を想定できそうです
一方、5/10高値→5/13安値の短期的な下落幅で考えると38.2%の戻しは達成しています。
61.8%までの戻りがあるならば、28,800円付近まで上昇する展開を想定でき、上述の28,600円~29,000円の価格帯とも重なってきます。
5/13安値からの日柄で考えると今週の高値を付けた火曜日は「4日」で短期的な戻り高値を付ける日柄に該当します。
来週、上昇せずに28,400円のネックラインを上値抵抗にして続落する場合には「4日」の日柄が該当したと判断できそうです。
来週、上昇する場面があるのならば「9日」の日柄および25日線を意識する必要があります。
3月以降は安値→高値の周期が「10日」であったことから対等数値の考えからも「9日」が意識される可能性はありそうですし、下向きの25日線やフィボナッチの戻りの目途、過去の上値抵抗、下値支持となっていた節目が重なる28,800円付近は注意が必要だと考えます。
TOPIX
TOPIXも火曜日の高値を抜けられずに週末入りとなっています。
下向きの25日線が間近に迫っており、1,910ポイントと25日線が重なるポイントで上値を抑えられるか、次の節目である1,920ポイントを目指す展開になるか注意深く見ていきます。
指標
騰落レシオを見ると80を割った5/13が一旦の下げ止まりポイントであったと判断できそうです。騰落レシオが売られすぎ水準から100を目指す展開になれば全体相場が堅調になるため、現在地からの一段高を期待することはできそうです。
ただし短期的には過熱していることも否めないので、追っかけ買いには注意が必要です。
空売り比率を見ると今週は水曜日に40台後半を記録しています。空売りの買戻しが入れば、来週は上昇する展開も考えられそうです。
先週の投資主体別売買状況は、海外勢が大幅に売り越し、個人が大幅に買い越しとなっています。
下落局面では依然として個人は強気であり、個人(信用)の買いの多さも目立ちます。
ただし、5/13の安値を割れた時には個人の買いは売り圧力に転換することが想定できるため、買いポジションを持った際にはロスカットのルールを徹底する必要があります。
来週の戦略
戻り売りをメイン戦略として立ち回ります。売り上がる目途としては下向きの25日線、28,800円の節目を意識したいと思います。
下値の目途は5/13安値、5/17安値(1/29安値と重なる)を意識して、売りポジションを超えない範囲での買いの新規建ても検討していきます。
意識する日柄
・5/13安値から9日目の5/25
・4/6高値から33日目の5/26
・3/24安値から42日目の5/26