今週の日経平均株価分析(7月5日~7月9日)
こんにちは、ヤマちゃんです!
今週も漫画「インベスターZ」の言葉を紹介します。
目の前で相場が動いているのを見ると「儲けるチャンスを逃したくない!」と闇雲にエントリーしてしまった経験が誰しもあると思います。
そのような時のトレード結果は大抵上手くいかずに損をすることになるのですが、その時に実感するのが何も考えずに闇雲に「やらない(エントリーしない)」ということ。
自分のルール通りのパターンが来なければ「やらない」ことが相場で生き残り続けるには大切でと私は考えています。
時には「やらない」ことも大事ではありますが、毎週の分析は「やる」と決めているので、今週も日経平均株価を振り返っていきます。
週足
SQ週の今週は5月SQと同様に、SQ日に向けて急落する一週間となりました。
週足は「陰の寄り付き坊主」となっていますが、今週の安値は5月の安値を割っていないことから下落に入ったと判断することはできず、株価の位置としてはBOXの範疇に留まっています。
13週線と26週線がデッドクロスした先週ですが、今週は上向きだった26週線が横向きとなりました。
今後、26週線が下向きに転じるような展開になるのであれば、週足レベルでは52週線までの調整も十分に考えられそうです。
52週線までの調整が視野に入る1つの判断材料として、今後は5月安値を割るか否かに注目します。
日足
週明け2日間は小動きの展開が続いていましたが、水曜日に節目の28,400円を割れた後はSQ日に向けて下落が加速する一週間となりました。
下落する一週間ではありましたが、金曜日は大局のBOX下限である5/13安値や200日線で下げ止まり「勢力線」を形成していることから、週明けの反発が期待されるローソク足での週末入りとなっています。
5/13安値を割れずにBOXが継続するのか、5/13安値を割れて下落トレンド入りするのか、来週はトレンドの変化を見極める一週間となりそうです。
今週のローソク足の組み合わせを振り返ってみると、
月曜日:「陽陰の行き違い線」で売りサイン
火曜日:「陰陰のはらみ線」で弱いながらも下げ止まりサイン
木曜日:「陽陰のたすき線」で売りサイン
となっており、強気の組み合わせは発生しませんでした。
ただし、週明けにギャップアップして寄り付き、日足が陽線を形成するのであれば「明けの明星」を形成してBOX下限から上限を目指す動きに転じる可能性もあるため、月曜日の寄り付きの位置に注目する必要があると考えます。
6/21安値を割ったことで6/15高値(29,480円)→6/21安値(27,795円)→6/25高値(29,174円)の短期的な視点でN値を計算すると、
N値=27,489円
となり、金曜日安値の27,419円と価格が重なっていることから、値幅的に下げ止まる可能性があると推測することができます。
また、日柄で見ると金曜日は5/13安値から42日であり、周期的に見ても金曜日に下げ止まる可能性があると推測することができます。
5/13安値および金曜日の安値は2020年10月を起点とした上昇幅の38.2%押しの水準となっており、長期目線での上昇相場が継続しているのであれば下げ止まるポイントとなります。
5/13安値を割れる様であれば50%押し、61.8%押しの水準も視野に入ります。
ボリンジャーバンドでは全てのバンドが拡大する動きとなっており、下へのバンドウォークが始まった可能性があります。
下へのバンドウォークが始まったのであれば-2σや-1σが上値抵抗になりますし、BOX相場が継続しているのであれば早期に-1σを回復する必要があります。
来週以降、ボリンジャーバンドでは-1σと株価の絡みに注目していく必要があります。
今週の売買ポイントを振り返ると、5/13安値に近付いた金曜日の寄り付きおよび200日線に触れて勢力線を形成した金曜日の大引けは「買う動作」をするポイントであったと考えます。
過去チャートの類似点
今週は200日線および過去の安値(ネックライン)で下げ止まった形となっていますが、過去に200日線やネックラインと株価の絡みで相場が変化した場面を探ってみます。
2015年のチャイナショック時はネックラインと200日線を同時に割れて株価が更に下落しました。
2006年6月も過去の安値と200日線を同時に割れて株価が更に下落しました。
一方2017年9月は200日線で下げ止まり、その後に株価が急騰しました。
2014年は200日線を割るも、株価の下げは加速せずにBOX相場の動きとなっています。
200日線で下げ止まっている今週ですが、5/13安値を割ったら2015年のチャイナショックや2006年のパターン、割らなかったらそれ以外のBOX相場のパターンになるシナリオが現状では想定できそうです。
どちらのシナリオになるかはボリンジャーバンドを見ても傾向を探ることができます。
2015年のチャイナショックは-2σや-1σが上値抵抗となって下落が加速。-1σを回復して下落の加速が終焉を迎えています。
2006年も-2σや-1σが上値抵抗となって下落が加速し、-1σを回復して下落が終焉を迎えています。
一方で2017年は早期に-1σを回復して保ち合いの動きとなっています。
2014年の200日線割れした場面を見ても早期に-1σを回復したことから、下落が加速せずにBOX相場継続の動きとなっています。
過去チャートのボリンジャーバンドの傾向から見て、今回の下落に関しては-1σを早期に回復できるか否かが注目点となりそうです。
TOPIX
TOPIXは日経平均株価よりも底堅い動きをしており、6/21安値の水準で下げ止まって勢力線を形成しています。
TOPIXが200日線および5/13安値まで調整する展開となる場合には、日経平均株価は更に深掘りすることになりそうです。
指標
騰落レシオは売られすぎ水準の80に近付いてきました。BOX下限に近付いた週末に売られすぎ水準に近付いたことから「買い場」が近いと想定することもできそうです。
空売り比率は3日連続で高水準を記録しています。
特に50台を記録した金曜日は、空売り比率の過去の傾向から考えると「買い場」となる可能性が高いと判断できそうです。
先週の投資主体別売買状況は、海外勢が売り越し、個人が買い越しとなっています。
今週の下落で海外勢が儲かり、個人が損をする展開になったと考えられます。
来週の戦略
5/13安値を割れていないため来週もBOX相場がメインシナリオとなります。
BOX下限から再びBOX上限を目指す動きになることが想定されるため、売りポジションを早く立てすぎて踏まれる、という展開には注意が必要です。
来週の上値と下値の目途は以下を想定します。
上値:28,000円および28,118円(7/8→7/9の窓の上限および下限)、28,434円および28,587円(7/6→7/7の窓の上限および下限)、5日線、-2σ、-1σ
下値:200日線、27,419円(7/9安値)、27,385円(5/13安値)
意識する日柄
・6/21安値から17日目の7/13