ヤマちゃんの備忘log

日々のこと、株式投資のこと、ポイント活動のことを思いつくままに備忘録として綴っています。

今週の日経平均株価分析(8月30日~9月3日)

 こんにちは、ヤマちゃんです!

 

 今週のニュースは菅首相の総裁選不出馬(=辞任の意向)で持ち切りですね。

 昨年のちょうど同じ時期には安倍首相が辞任するニュースが流れマーケットは一時的に調整する動きとなりましたが、皮肉なもので今回のニュースは首相交代が好感されマーケットは大幅に上昇しました。

 

 トレードが上手な方は「材料は後から自然と付いてくる」と言うように、突発のファンダメンタルで右往左往しないよう、常日頃からチャート分析に力を入れて少しでも早くトレンドの転換を察知できるようになりたいと感じる今日この頃です。

 

 それでは今週の日経平均株価を振り返っていきます。

月足

 5ヶ月連続陰線の流れが8月で止まりました。8月は上向きの12ヶ月線をサポートに陽線を形成し、7月の月足と合わせると「陰陽のはらみ線」で下げ止まりを示唆する組み合わせとなっています。

 過去にも下げ止まりポイントや押し目のポイントでは「陰陽のはらみ線」「陰陽のたすき線」「陰陽の包み線」の組み合わせが出ていることから、今回も12ヶ月線を下値として2月から続いた下落が終わり、トレンドの転換を迎えた可能性があります。

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週足

 52週線をサポートに「陰陽のはらみ線」を形成し、下げ止まりを示唆した先週の流れを引き継ぐように、今週は大幅に反発しローソク足が「陽の大引け坊主」に近い強い形となる一週間となりました。

 今週の上昇で、これまで下向きで上値を押さえる要因となっていた13週線および26週線を上抜け、各移動平均線も上向きに転じ、トレンドが転換しました。

 来週以降はこれらの移動平均線が下値のサポートとして機能することを前提に立ち回っていくことになります。

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日足

 心理的節目の28,000円および29,000円を突破し、大幅に上昇する一週間となりました。

 月曜日は6/15高値→7/13高値→8/12高値を結んだ上値抵抗線および8/13→8/16の窓の上限で高値が止まり、上値の重たさを感じましたが、下値は上向きに転じた25日線にサポートされていることから、方向感に迷うにローソク足となりました。

 火曜日は前日よりも安く寄り付くも25日線がサポートとなっており「下に行きたくない」という意思を感じる寄付きとなり、結果的に終値ベースでは日足が大陽線を形成しました。6/15から上値を押さえていた上値抵抗線を、出来高を伴って上抜いてきたことからトレンドが転換したことを意識させる動きとなりました。

 水曜日には200日線、75日線を回復し、8/12高値を上抜けたことから「高値切り下げ」のトレンドが終わり、7/29安値を一番底、8/20安値を二番底としたダブルボトムが完成し、明確にトレンド転換したフォーメーションとなっています。

 金曜日は「陽の丸坊主」に近いローソク足となり、7/13高値も同時に上抜け、上値追いの強さを継続したまま週末入りとなっています。

 

 ローソク足の組み合わせを振り返ると、

 月曜日~火曜日:「陰陽の包み線」で買いサイン

 となっており、25日線をサポートに買いの組み合わせが出現した火曜日が今週の相場の大きなポイントであったと考えます。

 現在移動平均線は28,300円付近に収斂するような動きを見せているため、28,300円付近まで押してくる場合には強いサポートとなる可能性があります。

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 Wボトムが完成したということで8/12高値(28,279円)→8/20安値(26,954円)のE値を計算すると29,604円となり、目先の上値の目標値として意識したいと思います。

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 ボリンジャーバンドを見ると水曜日の陽線をきっかけに各バンドが拡大方向に向かい、金曜日には+3σを超え非常に強い形で来週を迎えることになりました。

 バンドウォークが開始した動きとなっており、来週以降も上昇の勢いが強力であれば+2σが押し目買いのポイントとなります。

 +1σまでの調整も考えられますが、「押し目待ちに押し目なし」の相場も考えられるため、押し目の目途を複数立てて細かくポジションを取っていく必要があります。

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 今週の売買ポイントを振り返ると、25日線がサポートとなった月曜日の大引けや火曜日の寄り付きは「買う動作」を行う場面であったと考えます。

 一方6/16→6/17に空けた窓に近付いた金曜日の大引けは一旦「売る動作」を行う場面であったと考えます。

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過去チャートから見られる傾向

 今週の上昇で下落トレンドからトレンド転換しましたが、強い上昇相場が発生する場合の日柄や株価の動きの特長を過去のチャートから探ってみます。

 2020年11月は5日線がサポートとなり「押し目待ちに押し目なし」の相場で25日間の上昇をしています。

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 同じ期間をボリンジャーバンドで見ると+2σにタッチした場面や+1σに近付いた場面が買いのポイントになっています。

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 2019年9月~12月にかけては18日の日柄で一旦の高値を付け、10日の日柄で75日線まで調整しました。押し目を作った後に再び上昇し、51日の日柄で高値を付けています。

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 ボリンジャーバンドで見ると+2σがサポートとなって短期上昇し、押し目を作った後は+1σがサポートとなって上昇しています。

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 衆議院選挙のあった2017年9月~11月にかけても「押し目待ちに押し目なし」の相場となっており、5日線をサポートに底値から42日の日柄で高値を付けています。

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 この時はボリンジャーバンドの+1σに触れることなく上昇しており、+1σが近付いた場面が買いのポイントとなっています。

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 これらのチャートから「底値から意識する日柄は短期的に17日、26日で中期的には42日」「+2σや5日線に触れたら買う」という戦略が立てられます。 

 +1σも押し目買いのポイントになりますが、+1σまで押さない可能性もあるため押し目ポイントまで調整したら分割でポジションを建てていく必要があります。

TOPIX

 TOPIXは上値抵抗線およびBOXの上限を上抜けした後、3月高値も更新する強い動きとなっています。

 全体相場を示すTOPIXの強さから、個別株も恩恵を受けている状況がうかがえます。

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指標

 騰落レシオを見ると短期的には過熱していますが、25日騰落レシオは120まで余地を残すため、更なる上値追いも期待できる水準です。

 強い上昇相場は120以上を持続するため、25日騰落レシオが120に近付いた時の株価の動きやチャートの節目と照らし合わせながら総合的に判断していく必要があります。

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 空売り比率は久しぶりに30台を記録しました。30台を継続すれば更なる上値追いも期待できる環境になると考えられます。

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 先週の投資主体別売買状況は海外勢が中立、個人は売り越しとなっています。

 2週前に海外勢は大幅に売り越し、個人は大幅に買い越していることから、先週は海外勢の買戻しや個人の利益確定売りがあったと考えられます。

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来週の戦略

 押し目買いをメイン戦略として立ち回ります。

 ダブルボトムが完成しているのであればネックライン(28,300円)まで押すリターンムーブを狙う戦略も取れますが、強い上昇相場の場合、ネックラインまで押さない可能性もあるため前述の通り+2σや5日線を押し目のポイントとして意識します。

 来週意識する上下の節目は以下の通りです。

 上値:上値抵抗線(2/16高値→3/18高値)、6/16→6/17の窓、29,480円(6/15高値)、29,685円(5/10高値)

 下値:28,279円(Wボトムネックライン)、5日線、+1σ、+2σ