今週の日経平均株価分析(9月6日~10日)
こんにちは、ヤマちゃんです!
当時小学生だった私はテレビの前で流れる映像を見て「何かの映画?」と親に聞いてしまうほど、現実に起きていることだとは思えない出来事でした。
3年前にニューヨークを訪れた際に立ち寄ったグラウンド・ゼロ(ワールドトレードセンタービルの跡地)では、当時の写真や展示品(遺品)、モニュメントに刻まれた犠牲者の名前を目の当たりにし、何とも言葉に表せない感情になったことを今でも覚えています。
平和な日本で暮らせていることに感謝しつつ、一日でも早くコロナウィルスが終息し、平穏な世界に戻ることを願う今日この頃です。
それでは今週の日経平均株価を振り返っていきます。
週足
大陽線を形成した先週の勢いは衰えず、今週も大幅に上昇する一週間となりました。
2月高値→3月高値を結んだ上値抵抗線を、窓を空けて超えて寄り付き「陽の丸坊主」に近い強力なローソク足を形成しています。
先週と比較して13週線の角度は更に上向き、26週線の切り上げ方も徐々に大きくなっており、来週以降の上値としては3月高値および2月高値が意識される状況となっています。
日足
月曜日は2/16高値→3/18高値を結んだ上値抵抗線を上抜けると同時に6/15高値も上抜けており、上への勢いが非常に強い寄り付きとなりました。
大引けは5/10高値(29,685円)が意識される結果となりましたが、翌日の火曜日には更に窓を空けて上で寄り付き、4/6高値(30,208円)が意識される水準まで上昇しました。
水曜日、木曜日は前日終値よりも安く寄り付く展開で、4/6高値が上値として意識されつつ、5日線が近付いてくるのを待つ短期的な日柄調整の動きが見られました。
MSQ日である金曜日は寄り付きこそ上げ渋る動きが見られましたが、前場引けから大引けにかけて一段高を試す展開となり、3/18高値(30,485円)が意識される水準まで上昇しました。
移動平均線を見ると、75日線が再び200日線を上抜ける寸前であり、その下からは急角度で上がってきた25日線が迫ってきています。
25日線が75日線および200日線を再度上抜けてゴールデンクロスが完成したら、移動平均線の並びから見ても安定的な上昇トレンドに入ったということになります。
今週の金曜日は8/20安値から16日目で「17日」を意識する日柄となっています。
先週記載した2020年パターンであれば「26日」、2019年パターンであれば「17日」の日柄が短期的な高値を付ける日柄として意識されるため、来週以降も続伸するか否かで「26日」を意識することになるかを判断していきます。
なお、8/20から「26日目」は9/28であり、現在ニュースのトピックとなっている自民党総裁選の投開票日は9/29です。
「26日」の日柄で高値を付ける動きになるのであれば自民党総裁選の思惑で上昇し(噂で買って)、総裁選終了後に上昇一服(事実で売る)というシナリオも考えられそうです。
来週以降、2/16高値(30,714円)を上抜けた場合の上値の目途を予め想定しておきます。
月足で日経平均株価を見た場合、1989年最高値→2008年安値のフィボナッチ78.6%戻しの水準が約32,300円となっています。
また2018年10月高値(24,448円)→2020年3月安値(16,358円)で見た場合のV値=32,538円となり、上記のフィボナッチの戻りの水準と重なってきます。
その他に、2/16高値(30,714円)→8/20安値(26,954円)で見た場合、V値=34,474円となります。
昨年の上昇相場の起点となった10/30安値(22,948円)→2/16高値→8/20安値で見た場合のN値=34,720円となり、34,500円前後までの上昇の可能性もありそうです。
現在気になっているのが大衆の目線であり、今週発表された先週末時点での日経レバ(1570)および日経ダブルインバース(1357)の信用買残と信用売残の増減を見ると、
・日経レバ:信用買残減少、信用売残増加
・日経ダブルインバース:信用買残急増(2倍に増加)、信用売残減少
となっており、急騰した場面で売り目線のポジションが増えていることが分かります。
過去に強い上昇相場が発生している時には、日経レバの売りポジションの踏み上げや日経ダブルインバースの投げが起きているので、今回も同じように売り目線のポジションのロスカットが更なる一段高をもたらす一因になる可能性がありそうです。
ボリンジャーバンドは+2σをサポートにバンドウォークが発生しています。+2σ、+1σが押し目買いのポイントになる想定は来週以降も継続となります。
今週の売買ポイントを振り返ると、4/6高値に近付いて上髭を形成した火曜日の大引けおよび水曜日の大引けは「売る動作」を行う場面であったと考えます。
一方で+2σ付近で寄り付いた金曜日の寄付は「買う動作」を行って良い場面であったと考えます。
過去チャートから見られる傾向
現在は先週記載の2020年および2019年の上昇パターンを想定していますが、ボリンジャーバンドから見られる「一旦の調整」の傾向を過去チャートから探ってみます。
2020年はバンドウォーク発生後、-3σが一旦波打った後に+1σを割れると日柄調整に入りました。
2019年は-3σが波打つことなく+1σを割れて短期的な値幅調整に入りました。
2017年は-3σが波打ちしても+1σを割れなければバンドウォークが継続し、-3σが波打ち後、明確に+1σを割れると調整に入りました。
これらのチャートから来週以降は「-3σの波打ち」および「+1σ割れ」がボリンジャーバンドで見る注目ポイントだと考えます。
TOPIX
TOPIXは3月高値を抜けて青天井の動きに見えます。
しかしながら、冷静にチャートの大局を見ると、1989年高値→2012年安値のフィボナッチ61.8%戻しの水準である2,090ポイント付近まで上昇しており、今週も意識される水準で大引けを迎えています。
TOPIXがこの水準で一旦の調整に入るのか、更なる上値追いを試すのか2,090ポイント付近を来週は意識してくことになります。
上昇が継続する場合、3月高値(2,013ポイント)→5月安値(1,845ポイント)のV値=2,181ポイントを上値の目途として意識します。
指標
騰落レシオを見ると過熱の水準に入っていますが、強い上昇相場は120以上の水準が1ヶ月近く継続する場合もあるため、過熱水準に達したからと言って安易な空売りは危険だと考えます。
上昇の過程で空売り比率が増加しています。踏み上げられた空売りポジションの手仕舞い(=買戻し)によって更に上昇する可能性も想定しておきます。
先週の投資主体別売買状況は海外勢が大幅に買い越し、個人は大幅に売り越しとなっています。
ここにきて海外勢の本格的な買いが入ってきたことが窺えます。一方で売り優勢の個人にとっては苦しい展開が続くかもしれません。
来週の戦略
押し目買いをメイン戦略として立ち回ります。
先週同様に+2σや5日線、+1σを押し目のポイントとして意識します。
来週意識する上下の節目は以下の通りです。
上値: 2/16高値(30,714円)、3/18高値(30,485円)
下値: 5日線、+1σ、+2σ、9/2→9/3の窓、9/3→9/6の窓
意識する日柄
・8/20安値から17日目の9/13
上値目途(値幅計算)
・32,538円:2018年10月高値(24,448円)→2020年3月安値(16,358円)のV値
・32,300円:1989年最高値→2008年安値のフィボナッチ78.6%戻し
・34,474円:2021年2月高値(30,714円)→2021年8月安値(26,954円)のV値
・34,720円:2020年10安値(22,948円)→2021年2月高値(30,714円)→2021年8月安値(26,954円)のN値