今週の日経平均株価分析(4月26日~4月30日)
こんにちは、ヤマちゃんです!
2012年の異次元緩和から10年。
日銀が予てより掲げていた「物価上昇率2%」ですが、黒田総裁の任期である2023年4月までに達成できない可能性が高まっているとのニュースがありました。
2020年は各国で新型コロナウィルスの影響が出ましたが、世界に比べて日本の回復ペースが遅い理由として挙げられるのが「ワクチン接種による経済の再開度合い」とのことです。
日本はワクチン接種が海外に比べて遅れていることが明白ではありますが、現時点でのワクチン接種率の低さが今後どのように影響してくるのか(特にオリンピック)?変異株の影響がどの程度なのか(深刻化するか否か)?
悪いニュースの影響は日経平均株価にも現れると思うので、GW明けのニュースは気にかけてみようと思います。
それでは今週の日経平均株価を振り返っていきます。
月足
4月は3月に引き続き、前月の高値を更新することができず上髭を形成する1ヶ月となりました。
月足の安値および高値は3月の安値~高値の範囲に収まっているものの、3月のローソク足と組み合わせると「陰陰の包み線」を形成しており、高値圏での下落注意サインとなっています。
週足
先週末の時点で「黒三兵(三羽ガラス)」「陰陰のたすき線」で下落を警戒する今週でした。週足としては4週連続で陰線を形成し、今週も「陰陰のたすき線」の組み合わせとなっており、月足同様に下落警戒サインが点灯しています。
高値圏で保ち合った後に調整に入った過去のチャートとして2015年のチャイナショック、2020年のコロナショックが参考になりますが、いずれの場合もネックラインと26週線を同時に割れて下落しています。
現在のチャートを見ると5月第2週頃までには26週線がネックライン(28,400円)に近付いているため、引き続き26週線とネックラインの同時割れには注意していきます。
日足
今週は陽線と陰線が交互に現れる「鯨幕相場」となり方向感が見えない展開でした。
先週末の「陽陽のはらみ線」および「勢力線」から上昇が期待される今週でありましたが、月曜日、火曜日と75日線に上値を抑えられ上値の重たさを感じる状況となっています。
ローソク足の組み合わせを振り替えてみると、
月曜日、火曜日:「陽陰の包み線」で売りサイン
火曜日、水曜日:「陰陽の差し込み線」で強くはないが買いサイン
水曜日、金曜日:「陽陰のたすき線」で売りサイン
と売りサインと買いサインが交互に現れています。
「陽陰のたすき線」で売りサインとなった金曜日ですが、4/21~4/22に空けた窓を終値ベースでは埋めておらず、28,800円を割りたくないという意思が感じられる動きから「買い場」と考えることもでき、買う理由と売る理由とが混在する非常に悩ましい形でのGW入りとなっています。
GW明け、28,800円を割ってくれば28,400円のBOX下限を目指す動きがメインシナリオになりますし、割らずに反発すれば75日線や29,400円の窓下限を目指す動きがメインのシナリオとして想定できそうです。
15分足で今週の動きを振り返ってみると、窓下限の28,800円付近が下値支持として意識されていることが分かります。
また、考え方によっては4月上旬からの保ち合いの様に再び三角保ち合いを形成して5月のSQ日まで小幅な動きが続く可能性もありそうです。
考え方によっては短期的にトリプルトップ(三尊天井)を形成して、28,800円のネックラインを割れたら下落が加速、という展開もあるため28,800円を目先の節目として意識する必要がありそうです。
ボリンジャーバンドを見ると下へのバンドウォークも警戒する必要があった先週末でしたが、今週は-1σ~-3σが下向きから上向きに転じBOX継続の動きとなっています。
GW明けから再び各バンドが収束し、次の大きなトレンドが出る動きになることを想定したいと思います。
過去チャートから見られる傾向
先週の分析では現在のチャートとコロナショックの類似点を記載しました。
今回はチャートの形以外にSQ日と株価の関係の傾向を過去のチャートから探ってみます。
2020年のコロナショックの際は2月のSQ日まで保ち合いが継続し、SQ通過後に3月のMSQに向けて調整が開始しています。
高値圏での保ち合いが類似している2015年のチャイナショックの時も8月のSQ日まで保ち合いが継続し、SQ通過後に9月のMSQに向けて調整が開始しています。
いずれの場合もMSQに向けて調整が開始していることが傾向として見られることから、現在のチャートに当てはめて考えるとGW明けの5月SQ日まで保ち合いが継続し、6月のMSQに向かって大きな動きが出る展開も想定できそうです。
TOPIX
TOPIXは4/21~4/22に空けた窓を終値ベースで埋めてしまいました。
下へ行きやすい環境になったことから4/21安値の1,880ポイント、3月安値の1,860ポイントを目指す展開が想定されます。
TOPIXが下限へ向かう展開になれば、個別株にも調整の場面が多々見られることになりそうです。
指標
騰落レシオは先週に引き続き売られ過ぎである80付近の水準に滞在しています。GW明けに中立の水準である100を目指す動きとなれば、株価の反発も想定されるため現在が「買い場」の水準となりますが、70を目指すのであれば一段安もあるため注意が必要です。
空売り比率を見ると、40台前半の水準に留まっており、今週は大きな動きが見られませんでした。
先週の投資主体別売買状況は海外勢が僅かに売り越し、個人が大幅に買い越しとなっており、調整局面での個人の強気姿勢が窺えます。
2月から個人(信用)の買い越しが継続していますが、裏を返すと梯子を外された時には強い売り圧力にもなるため、ネックラインを割れた時には注意が必要です。
来週の戦略
大局では2/16高値を上限、3/5安値を下限としたBOX相場継続がメインシナリオです。
短期的には上下の窓を抵抗となるため、下の節目は28,800円、上の節目は28,400円の窓を意識して建玉を操作します。
BOX下限を目指す場合には100日線を割れることになるため、100日線を割れた時には25日線と75日線のデッドクロス、週足の26週線割れにも注意しながら対応していきます。
意識する日柄
・4/21安値から9日目の5/7
・3/18高値から33日目の5/7
・3/5安値から42日目の5/7