今週の日経平均株価分析(10月11日~10月15日)
こんにちは、ヤマちゃんです!
私達が気になるのは衆議院選挙がマーケットに与える影響です。
先週の分析にも投稿していますが、過去の衆議院選挙の日経平均株価を見ると、衆議院解散~選挙日までは上昇を期待できる展開が多いものの、その途中には上げ下げもあり「一直線に上昇する」と思い込まない方が良いと私は感じています。
また、選挙結果を受けて与党の自民党が「圧勝」であれば選挙後の株価上昇も期待できますが、選挙結果によっては投開票で材料出尽くしの可能性もあるため、投開票が目前に迫った週末には注意が必要だと考えています。
チャートの形を気にしながら、選挙というイベントに心を作られることなく選挙日を迎えることが大切ですね。
それでは今週の日経平均株価を振り返っていきます。
週足
52週線がサポートとなって引けた先週末と同様に、今週は52週線をサポートに寄り付いて始まり、週末に向けて上昇する一週間となりました。
先週のローソク足と合わせると「陰陽の包み線」を形成し、反転上昇が期待できる組み合わせとなっています。
「陰陽の包み線」で反転するのであれば上値追いが継続するため、来週は続伸するのか、上昇の勢いが継続せずに反落するのかをい極めていくことになります。
ローソク足は再び26週線を回復してきており、各移動平均線が下値のサポートになるかも注目ポイントとなります。
現在想定している2014年および2018年のパターンを週足レベルで見てみると、いずれも週足大陰線の後に「陰陽のたすき線」もしくは「陰陽のはらみ線」を形成し、底値圏での反転サインの組み合わせが出現していることが分かります。
大陽線を形成するのか、上値が重い上髭や陰線を形成するのか、来週は大事なポイントになってくると考えています。
日足
今週は木曜日まで75日線付近で上値を押さえられる動きが見られたものの、衆議院解散翌日の金曜日に窓を空けて200日線を回復し、29,000円を奪還する一週間となりました。
移動平均線を見ると下向きの25日線が目前に迫る状況となっており、25日線に向けてグランビルの売➁を形成しに行くのか、25日線が降りてくるまで現在の水準で保ち合ってグランビルの売➂を形成しに行くのかに注目が集まるポイントとなっています。
金曜日に200日線を回復したことで、今後は200日線をサポートに下値固めできるか否かが重要になってきます。
高値を付けた金曜日は10/6安値から8日目であり「9日」の日柄が意識されるのであれば、金曜日~来週火曜日までに一旦の高値を付ける可能性が考えられます。
戻りの値幅を見ると、9/14高値→10/6安値の50%戻しを達成しており、日柄と共に値幅で見ても一旦売りが意識されやすい水準に来ていることが分かります。
投資主体別売買状況を見ても分かるように、急騰した9/6~9/14、高値からの調整局面に入った9/15~10/1に個人の信用買いが急激に増加しています。
安値からの反発局面に入ったとしても、損切りできなかった個人のやれやれ売りによる売りの圧力が29,400円から上の水準では強く出ると考えられるため、上昇の追っかけ買いには注意が必要です。
ボリンジャーバンドは-1σを明確に回復し、BOX入りの可能性が濃厚になりました。
-2σに到達した後の反発のため、弱いBOX相場であれば上値の目途は+1σであるため、+1σの水準には注意を払っていきます。
今週の売買ポイントを振り返ると
・75日線に到達した月曜日および木曜日の大引け:「売る動作」
・200日線を回復した金曜日の寄付:「買う動作」
・安値から8日目およびフィボナッチの半値戻しを達成した金曜日の大引け:「売る動作」
を行う場面だったと考えます。
過去チャートの検証
先週の分析では2014年及び2018年のチャートから値幅を検証しました。
今週は同じポイントの日柄について考察してみます。
2014年は安値から9日目で25日線に到達。
25日線に到達後「グランビルの売り➁」を作ることなく続伸し、安値から35日目で高値を付けました。
2018年も安値から9日目で25日線に到達。
10日目まで上昇するも下向きの25日線で「グランビル売り➁」を形成し、戻り高値から対等数値の日柄で再び安値を付けています。
前述の通り現在は安値から8日目であり、過去の2つのチャートの傾向から9日目である週明け月曜日に25日線に到達シナリオを想定することができます。
25日線到達後の展開の分かれ目は「グランビルの売り➁」を形成するか否かであるため、どちらの展開になっても対応できるように現在地からのシナリオを立てておくと良いでしょう。
TOPIX
200日線で持ち堪えたTOPIXは週明け早々に75日線を回復し、9/30→10/1に空けた窓を終値ベースで埋めてきました。
日経平均株価と異なり、TOPIXは明確に25日線が波打ちBOX入りしたことが窺えます。
大局では25日線を中心に直近安値(1,930ポイント)~直近高値(2,120ポイント)のBOXですが、25日線を絡めた株価の動きにも注目です。
指標
25日騰落レシオはやや売られ気味に偏りつつあります。ただし短期的には過熱していること、25日騰落レシオでは80を割れる水準まで更に売られる可能性があることを考えると引き続き下落には注意を払う必要があります。
空売り比率は40台の水準を維持し続けたままです。
週末の上昇は空売りの買戻しによる影響があると考えられますが、40台を維持している間は本格的な上昇は難しいように感じます。
先週の投資主体別売買状況は海外、個人共に買い越しとなっています。
海外勢の買い越しは9月中旬からの大幅売り越しの買戻しだと考えられます。
来週の戦略
BOX相場がメインシナリオです。
25日線に対して「グランビルの売り➁」を作るのかが週明けの注目ポイントです。
25日線を若干上抜けた場合でも、61.8%戻しの29,400円付近は信用買いが増加したポイントと重なってくるため、上値が重くなる展開を想定する必要があります。
来週意識する上下の節目は以下の通りです。
上値:29,400円、フィボナッチ61.8%戻し、25日線、+1σ
下値:8/20安値(26,954円)、10/6安値(27,293円)、5日線、75日線、100日線、200日線、-1σ
意識する日柄
・10/6安値から9日目の10/18
・9/14高値から26日目の10/21
・8/20安値から42日目の10/20
上値目途(値幅計算)
・32,538円:2018年10月高値(24,448円)→2020年3月安値(16,358円)のV値
・32,300円:1989年最高値→2008年安値のフィボナッチ78.6%戻し
・34,474円:2021年2月高値(30,714円)→2021年8月安値(26,954円)のV値
・34,720円:2020年10安値(22,948円)→2021年2月高値(30,714円)→2021年8月安値(26,954円)のN値
下値目途(値幅計算)
・25,946円:2020年10月安値(22,948円)→2021年9月高値(30,795円)61.8%押し
・25,280円:2020年3月安値(16,358円)→2021年9月高値(30,795円)の38.2%押し
・23,576円:2020年3月安値(16,358円)→2021年9月高値(30,795円)50%押し
・23,113円:8/20安値(26,954円)→9/14高値(30,795円)のE値
・21,873円:2020年3月安値(16,358円)→2021年9月高値(30,795円)61.8%押し